岡山市のマッサージ・はり・きゅう治療院「てあて」です。

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気のおはなし

気とは

 東洋医学は、『気の医学』といわれています。

 気は実体がなく目で見ることはできませんが、エネルギーを持って作用するもので、生命の維持、身体機能の調整・防衛などを行います。

 気には、大きく分けて「先天(せんてん)の気」と「後天(こうてん)の気」とがあります。  
 先天の気とは、両親から受け継いだ気で、生まれながらに持っている生命力のことです。その質と量は、個々人によって定まっているとされていて、生まれつき丈夫な人もいれば、生まれつき病弱な人もいます。これは生まれながらに先天の気が弱いということになります。
 後天の気は、生まれたのち、水穀(飲食物)が脾胃などの働きによって消化吸収されて水穀の気になったものと、肺に取り込まれた清気(空気)が合したものをいいます。 この二つが相互に働いて生命を維持していきます。そして生まれながらに先天の気が弱くても、この後天の気が先天の気を補い充実させればよいと言われています。

 気の生理機能は5つに分けられます。
● 推動(すいどう)作用
臓器の働きを活発にしたり、血脈や経絡の流れを促進したり、人の成長・発育や一切の生理的活動及び新陳代謝をする働きです。
● 温煦(おんく)作用
臓腑・器官などの各組織を温め、栄養する機能。 体温維持や各組織の生理活動の維持、 血と津液の正常な運動の維持などに関連します。
● 防御作用
全身の体表を保護し、外邪の侵入を阻止します。また外邪の侵入後に発生した疾病に対してこれと戦い、或いはこれを打ち負かして、外へ追い出し、健康の回復をはかります
● 固摂(こせつ)作用
血・津液・精液などをつなぎ留める働きで、血が脈外にもれない(脾の固摂(統血作用))ようにしたり、汗・尿・唾液などの過剰な分泌を調節する働きです。
● 気化作用
消化吸収、ガス交換、飲食物から気・血・津液を生成し、これを全身に輸布して汗や尿や唾液などにして排泄するなど、一連の物質転化をする働きです。

 気は全身をめぐり、人の成長・発育を促します。また、臓腑・経絡等の各組織器官を温め、生理活動を始動させます。これらの働きがすべて生命活動の原動力となるため、気は人体に重要なエネルギーといえます。


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気虚・気滞

  気は1日のうちに全身を50周すると言われています。
気が十分あり、全身を巡って栄養されていれば、身体の機能はよく働き、充実した生活を送ることができます。その気が不足したり滞ったりすると体調に影響が出てきます。

気の不足:気虚(ききょ)
気が不足している人は内臓がうまく働かず、徐々に体の不調が現れます。この、気が不足している状態を「気虚」といいます。
疲れやすい、だるく体力がない、息切れ、食欲不振、軟便などの症状があり、疲れや環境の変化があると体調を崩しやすくなります。

気の停滞:気滞(きたい)
気は十分あっても、感情の抑うつや、飲食の不摂生や外的ストレス(外邪)などにより気の巡りが悪くなった状態を「気滞」といいます。
胸・腹部の詰まった感じや、張って苦しい感じ、疼痛、いらいら怒りっぽいなどの症  状が現れます。

これらの不足や滞りは、後天の気(飲食物や空気)で養ったり、環境を改善したりすることで好転します。その手助けの一つとして、鍼灸などの東洋医学が活かされます。


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